Home 大会 • 関西社会学会第62回大会報告

関西社会学会第62回大会報告

 - 

関西社会学会第62回大会は、2011年5月28日(土)・29日(日)、甲南女子大学で開催されました。
今回は、「社会学が捉える現代資本主義――新しい『経済と社会』の可能性――」「社会調査とデータ・アーカイブ」の2つのシンポジウムを開催しました。
会員220名、臨時会員38名の参加者がありました。
東日本大震災の影響と思われますが、報告者が例年に比べると若干少なかったことと、例年に比べて早い梅雨入りと台風接近による雨風の影響で、例年に比べて少ない参加者数でした。
大会の運営にあたられた甲南女子大学の方々のご尽力に心より感謝いたします。
(事務局担当理事 工藤保則)

1. 大会会場

甲南女子大学

〒658-0001神戸市東灘区森北町6-2-23

  • 大会実行委員会委員長 芦田徹郎先生
  • 大会事務局 原田隆司先生

2. 大会日程

第1日目 5月28日(土)

  • 13:30~    受付開始
  • 14:00~16:30 一般研究報告A(自由報告)Ⅰ
  • 16:45~17:30 総会
  • 18:00~20:00 懇親会

第2日目 5月29日(日)

  • 9:30~    受付開始
  • 10:00~12:30 一般研究報告A(自由報告)Ⅱ
  • 13:30~16:30 シンポジウム

奨励賞

  • 第62回大会奨励賞受賞報告については、こちらのリンクを参照してください。

3. シンポジウム概要(当日プログラムより)

シンポジウム第1部会  社会学が捉える現代資本主義―新しい『経済と社会』の可能性―

社会学における資本主義のモデルは、マルクスやウェーバーの産業資本主義像に基づいている。
しかし、リーマンショックに端的に示されるように、現代の資本主義においては、金融が重要な意味を持っており、オックスフォード版『社会学辞典』の「資本主義」の項では、このような新たな状況に旧来の産業資本主義モデルだけでは対応できないのではないかという指摘がされている。
そこで、現代の世界的規模の変動を「資本主義の新たな展開」という切り口から捉えることを本シンポジウムの目的とする。
第一報告者の正村俊之氏は、「ポスト産業資本主義の論理」を金融資本主義と市場原理主義というふたつの特徴から捉え、また、そのなかで貨幣が持つ意味について報告する。
第二報告者の宇城輝人氏は、あらゆる仕事を賃労働に仕立てる「賃労働社会」がはらんでいる問題を剔出し、現代社会における労働と生活の関係について報告する。
第三報告者の間々田孝夫氏は、現代の消費のありかたを「第三の消費文化」として捉えながら、消費文化と現代資本主義との関わりについて報告する。
いずれの報告も、既存の社会学にはなかった資本主義の新たな展開に関する深い洞察と理論的可能性を感じさせるものになるであろう。
討論者の吉田純氏は情報社会論の観点から、また、足立重和氏はコミュニティ論の観点から、各報告のあいだの共通点と相違点、あるいは報告では取り上げられなかった側面についてコメントを行う。
フロアも含めた討論のなかで、本シンポジウムが、新たな『経済と社会』の可能性を追求していく契機となれば幸いである。

<報告者>正村俊之(東北大学)・宇城輝人(福井県立大学)・間々田孝夫(立教大学)
<討論者>吉田純(京都大学)・足立重和(愛知教育大学)
<司会者>蘭信三(上智大学)・荻野昌弘(関西学院大学)
(研究活動委員 荻野昌弘・蘭信三)

シンポジウム第2部会  社会調査とデータ・アーカイブ

社会学的研究において社会調査データのもつ重要性はますます高まっている。
近年、公開された社会調査データ・アーカイブにアクセスして、誰もが統計分析を行うことができるという環境整備が進められてきた。
このシンポジウムでは、社会調査データ・アーカイブのあり方をテーマとして、その現状と課題を明らかにし、さまざまな専門領域の社会学者による議論を通じて、今後の発展の可能性を考えたいと思う。
第一報告者は佐藤博樹氏で、東京大学社会科学研究所の社会調査・データアーカイブ研究センターが運営する、国内有数の大規模データアーカイブSSJDAの現状と課題についてお話しいただく。
第二報告者は川端亮氏で、大阪大学大学院人間科学研究科の経験社会学研究室が運営する、社会調査データベースSRDQについてお話いただく。
SRDQはWeb上で直接分析できる機能を特徴としている。
第三報告者は岩井紀子氏で、大阪商業大学JGSS研究センターによる日本版総合的社会調査(JGSS)等、大規模社会調査の実施者の立場から、データの寄託や公開に関わる問題についてお話しいただく。
いずれのプロジェクトも、日本における計量社会学や社会調査法、そしてそれにとどまらず、さまざまな社会学、社会科学の領域で、重要な研究基盤を提供しているものである。
3つの報告に対して、真鍋一史氏、中野康人氏に、国際的な動向の観点や、アーカイブ利用者側の観点からコメントをいただき、フロアとともに議論を深めたいと思う。

データ・アーカイブの管理運営、データの寄託、データの利用、国際比較など、さまざまな立場・視点から、データ・アーカイブのあり方、社会調査データの公開の仕方、2次データ分析の意義等について議論となるだろう。
計量分析を主たる研究手法としていない社会学者にとっても、データ・アーカイブの利用についてコンパクトにまとまった情報が得られるので、研究・教育に大いに役立つシンポジウムになると思う。
たくさんのご参加をお待ちしています。

<報告者>佐藤博樹(東京大学)・川端 亮(大阪大学)・岩井紀子(大阪商業大学)
<討論者>真鍋一史(青山学院大学)・中野康人(関西学院大学)
<司 会>轟 亮(金沢大学)・桜井 厚(立教大学)
(研究活動委員 轟 亮・桜井 厚)

4. 大会プログラム

大会当日のプログラムは、こちらのリンクからダウンロードして下さい。

In 大会