2021年度第72回大会招待講演&トークセッションについて「社会学と人類学の〈境界〉」

テーマ 「社会学と人類学の〈境界〉」

 趣旨

 デュルケームが社会学を新たな学問分野として確立しようとしたとき,隣接分野との対話はきわめて重要な意義を持っていました。一方,現代の社会学は,他の学知と対話するよりも,社会学の内側で専門的な議論を続けることに熱心であるようにみえます。「社会学とは何か」「社会学だからできることは何か」が問われるいま,隣接分野との対話を再び活性化させる必要があるのではないでしょうか。

こうした問題関心から,2020年度より,学会大会では新企画「招待講演&トークセッション」を開催しています。

昨年度71回大会は,思想家の内田樹さんを招き,「コロナ時代の日本を考える」と題してご講演いただき,伊地知紀子さん(大阪市立大学,研活理事)の司会のもと,伊藤公雄さん(京都産業大学,常任理事)とのトークセッションを展開しました(2020年10月10日)。コロナ禍の日本社会を問い直し,人口が減少する未来のヴィジョンを描き出す「招待講演&トークセッション」の様子は,内田先生の道場「凱風館」(ご厚意により無償で貸していただきました)からリアルタイムで配信され,多くの方にご参加・ご試聴いただきました。

次回第72回大会は,松村圭一郎さん(岡山大学)をゲストにお招きします(2021年6月5日)。

松村圭一郎さんはエチオピアの農村などでフィールドワークを続け,富の所有と分配,民族間のコミュニケーション,国家と市場,グローバル化とローカル社会の関係などについての研究をされている気鋭の文化人類学者です。デビュー作『所有と分配の人類学:エチオピア農村社会の土地と富をめぐる力学』(世界思想社,2008年)で高く評価された後,『ブックガイドシリーズ基本の30冊 文化人類学』(人文書院,2011年),『うしろめたさの人類学』(ミシマ社,2017年,第72回毎日出版文化賞特別賞),『これからの大学』(春秋社,2019 年),『はみだしの人類学』(NHK出版,2020年)など,話題の書籍を次々に刊行されています。

テーマは,社会学と人類学の〈境界〉。ご講演では,「デュルケーム/モース以降,近代社会の学と未開社会の学というかたちで分かれていった社会学と人類学の分岐をふりかえりながら,それをいかに区切りがないものとしてとらえなおせるか」というあたりをお聞かせいただければと考えています。創造的で冒険的なご講演になることは間違いありません。どうぞご期待ください。

日時

  • 6月5日(土曜日)17時10分~19時10分

講演者

  • 松村圭一郎(岡山大学)

(研究活動委員長 岡崎宏樹
研究活動理事 工藤保則)