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2018年度第69回大会シンポジウムについて

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次回第69回大会では、以下に紹介するシンポジウムの開催が予定されています。

テーマ「アートと社会/地域の現在――瀬戸内から考える」

趣旨

近年、アートと社会/地域の結びつきがクローズアップされている。地域「再生」の方針がハードからソフトへと路線変更するなか、行政やNPOなど各種のアクターにとってある種の好適な係留点として「アート」が浮上し、各地で大小のアートプロジェクトが立ちあげられている。一方、アートの側でも、社会や地域とのつながりを意識したプロジェクト型の作品が増えるなど、いわゆる「社会的転回」の動向がすすんでいる。社会がアートを必要とすると同時に、アートも社会を必要としている――この循環的な関係性そのものが、社会の現在を読み解くひとつの手がかりになるのではないだろうか。
アートによる地域振興の最大規模の事例である瀬戸内国際芸術祭は、2016年度に第3回目を迎えたが、3回の開催を経て、一定の距離を取りながらその効果や課題を検討できる時期に来ている。瀬戸内地域はまた、人口縮小や高齢化など、日本社会が直面する難問が徴候的にあらわれている社会の縮図であり、地域「再生」の先端的な現場でもある。そこで本シンポジウムでは、瀬戸内国際芸術祭を中心事例にとりあげ、アートと社会/地域の循環的な結びつきを具体的にあぶり出すなかで、地方社会の未来を展望することをめざし、それぞれの報告者に問いをなげかけることとした。
下記の問いを各報告者の専門的立場から、「瀬戸内」の地理的・歴史的条件をふまえつつ多角的に考察することによって、一方ではアートと社会/地域をめぐる空中戦に陥ることを避け、他方では狭義の地域振興論に収まることを回避しながら、「瀬戸内」を起点としたより一般的な現代社会論としての射程をもつ議論の場を開いてみたい。

報告者

  • 吉澤弥生(共立女子大学):文化の生産という観点から、地域におけるアートプロジェクトの課題と可能性はどのように読み解けるのか、について論じていただきます。
  • 宮本結佳(滋賀大学):地域にとってのアートの意味という視点から、離島におけるアートプロジェクトの展開を通じて、地域社会にいかなる変化が起きたのか、について論じていただきます。
  • 徳田 剛(大谷大学):ジンメルを援用した空間や移動、芸術をめぐる理論的視座から、アートと地域の結びつきはどのようにとらえられるのか、について論じていただきます。

コメンテーター

  • 宮原浩二郎(関西学院大学)
  • 近森 高明(慶應義塾大学)

司会

  • 今井信雄(関西学院大学)
  • 藤井和佐(岡山大学)

(企画 研究活動担当理事 近森高明・藤井和佐)

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