2018年度第69回大会若手企画部会:第三回打合せ会合(研究会)のご案内(2017.10.28)

2018年度第69回大会若手企画部会に関連した、第三回打合せ会合(研究会)についてご案内します。この第三回研究会は2017年10月28日(土)に、龍谷大学梅田キャンパスにて開催予定です。事前申し込みなどは不要ですので、関心のある方はお気軽にご参加下さい。
以下、企画者である志水洋人氏の告知文を転載します。

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69回大会若手企画部会:〈語り〉に着目した調査研究の課題を考える
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〈病いの語り〉研究の検討を中心に――

 主旨:社会学では、調査対象者の〈語り〉、すなわち、何らかの物語性をもって述懐されるところのものや、述懐するというその行為は、いわゆる質的調査において重要な位置を占めてきた。本企画の報告者らが専攻する医療社会学においても、〈病いの語り〉研究として緩やかに括られる多くの研究が、個人の経験の軌跡を分析単位とするこの視点をもって、医療社会学ひいては社会学一般に対して多大な貢献をしてきた。しかし一方で、こうした研究がしばしば「語りの特権化」(Atkinson 1997)をしているとする批判がある。具体的には、語られたものこそがその個人の「真の」経験を理解するための一段優れたデータとみなされたり、病いに関わる経験が自律的主体としての語り手による意味生成の側面に還元されその行為の社会的文脈が捨象されている、とする指摘である。このような指摘は、質的調査、とくにインタビュー調査に依る研究一般にも一定程度通底するような方法論的課題を提起している。本企画は、先行研究の検討と各々の登壇者の調査経験の報告を通して、上記のような批判に研究者がいかに応えうるかについて一定の道筋を示すことを一つの目的としている。(参考文献:Atkinson, P., 1997, “Narrative Turn or Blind Alley?” Qualitative Health Research, 7(3): 325–44.)

  • 企画者:志水洋人・上野彩(大阪大学人間科学研究科)
  • 報告者:未定(企画者を含む4~5名を予定)
  • 主催:関西社会学会
  • 協賛:医療社会学研究会・医療人文学研究会

 

第三回打合せ会合(研究会)のご案内

大会に先行して、公開の打合せ会合(研究会)を計5回開催予定です。つきましては、第三回打合せ会合(研究会)を、以下の日時・場所にて、行うこととなりました。どなたでも参加可能ですので、ぜひご関心のある方にご参加いただければ幸いです。

  • 日時:2017年10月28日(土)17:00~20:00
  • 場所:龍谷大学梅田キャンパス(〒530-0001 大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウェスト オフィスタワー14階)

これまでに行った第一回・第二回打合せ会合(研究会)では、本企画にあたって企画者が示唆を得た論文の主なものであるAtkinson(1997)と、その論文の発表以降に英米の研究者の間で展開された論争をレビュー・整理してきた。今回開催する第三回では、医療社会学者・山中浩司氏(大阪大学)を招き、上述の批判・論争に対して社会学者はいかに応えうるかについて、近年の医療社会学における「病人役割」概念の衰勢を一つの着眼点として、報告をいただく。

第四回以降の研究会(登壇者ら自身の調査研究経験を交えた報告を予定)については、詳細が確定次第追ってご案内をいたします。

以上。

 

「平成30年度公益財団法人たばこ総合研究センター(TASC)助成研究」募集案内

公益財団法人たばこ総合研究センター(TASC)から、「平成30年度TASC助成研究」の案内が届きました。嗜好品に係る人文科学・社会科学の研究が対象です。申請受付期間は2017年12月4日(月・当日消印有効)までです。以下、概要を転記します。

なお、応募を検討される方は必ず、公益財団法人たばこ総合研究センターの公式ホームページを確認して下さい。

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公益財団法人たばこ総合研究センター(TASC) 平成30年度助成研究募集のご案内

 当センターでは、たばこを始めとする嗜好品に関する人文・社会科学分野の研究を促進し、学術の振興に寄与することを目的として、研究助成を行っております。この度「平成30年度分助成研究」の募集を開始いたしました。

下記の通り募集をしておりますので、ご応募頂ければ幸甚に存じます。皆様のご応募をお待ち申し上げております。

  • 募集期間:2017年10月2日(月)~2017年12月4日(月・当日消印有効)
  • 募集要項、申請書の入手方法:
    • 当センターのホームページからダウンロードいただけます。
    • 申請の詳細については、ホームページの「研究助成」のコーナーに掲載してありますのでご覧ください。 http://www.tasc.or.jp/

ご不明な点等ございましたら、公益財団法人たばこ総合研究センター(TASC) 研究助成担当までお問い合わせください。

以上。

シンポジウム「これはカゾクか:未来の『家族』のかたち」(2017.9.30) のご案内

日本学術会議社会学委員会フューチャー・ソシオロジー分科会より、以下のシンポジウムの案内が届きました。開催日時は、2017年9月30日です。以下、概要を転記します。

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これはカゾクか:未来の「家族」のかたち
日本学術会議フューチャー・ソシオロジー分科会 公開シンポジウム

日時:2017年9月30日(土)13:30−17:00
会場:学習院大学目白キャンパス中央教育棟303号室

私たちは今、大きな転換点に立っています。格差の拡大、エネルギー政策、福祉制度、高齢化社会、家族の変化、移民・難民など、既存の研究枠組みでは十分に把握できない問題が多方面から噴出しています。こうした問題に立ち向かい解決を目指すには、新しい発想にもとづく新しい学問の創出が必要です。
私たちは、2016年10月のシンポジウムで、新しい社会学「フューチャー・ソシオロジー」の創出宣言をしました。本シンポジウムでは、その宣言を受け、まず家族の問題に立ち向かいます。「近代」の生産物である今日の家族は、今後50年のあいだに全く異なるものになると予想されます。どのような家族になるのか、家族の定義や内実が全く変わるのか。新しい家族のかたちを予想し、対応策を議論します。

<挨拶>

  • 13:30 開会挨拶 遠藤薫(学習院大学法学部教授)
  • 13:40 趣旨説明 佐藤義倫(東北大学大学院文学研究科副研究科長)

<報告>

  • 13:50 問題提起  「核分裂家族―モダニズム再考」 今田高俊(東京工業大学名誉教授・統計数理研究所客員教授)
  • 14:05 新しい親密圏「シェアハウスが反射する家族―親密性・ケア・共同生活」 久保田裕之(日本大学文理学部准教授)
  • 14:25 親と子の未来「<ハイブリッド>な親子のゆくえ―融合・反転・競合」 野辺陽子(高知県立大学地域教育研究センター講師)
  • 14:45 人間と機械が作る家族「AI、ロボット、ネットワーク」 栗原聡(電気通信大学大学院情報理工学研究科授)
  • 15:05 休 憩

<総合討論> (司会:稲葉昭英慶応義塾大学教授)

  • 15:20 討論者討論:「社会学の持続可能性:家族の変容に対して社会学はどう対応すべきか―家族の死と再生」 矢澤修次郎(一橋大学名誉教授)
  • 15:35 全体討論
  • 16:40 総括討論:「カゾクの未来」 渡辺秀樹(帝京大学文学部教授)
  • 16:55 閉会挨拶 野宮大志郎(中央大学文学部教授)

主催:日本学術会議社会学委員会フューチャー・ソシオロジー分科会
連絡先:FS分科会 野宮大志郎(dainom[アットマーク]tamacc.chuo-u.ac.jp)

2018年度笹川科学研究助成の募集について

公益財団法人日本科学協会より、2018年度笹川科学研究助成の公募についての案内が届きました。申請期間は、2017年 9月15日から2017年10月16日 23:59 までです。以下、概要を転記します。
なお、応募を検討される方は、必ず同法人の公式WEBサイトにて、詳細を確認して下さい。

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2018年度笹川科学研究助成公募について

  • 申請期間:【学術研究部門】・【実践研究部門】
    • ユーザ登録:2017年9月4日開始
    • 申請期間 :2017年9月15日から 2017年10月16日23:59 まで
      • 実践研究部門の受付締切が早まり、学術研究部門と同じとなりました。
  • 主な募集対象者
    • 【学術研究部門】
      • 大学院生(修士課程・博士課程)
      • 35歳以下の若手研究者
    • 【実践研究部門】
      • 博物館、NPOなどに所属している者
  • 申請方法
  • 募集告知ポスターはこちらから閲覧できます。

以上。

第68回大会奨励賞について

関西社会学会大会における優秀な報告に授与される関西社会学会大会奨励賞(第68回大会)が,下記の報告2点に決定されましたので,ご報告いたします。

  1. 後藤美緒(日本大学) ラジオに現れた「漫才」-戦前期JOBKにおける演芸番組の構成に着目して-
  2. 吉岡洋介(千葉大学) 大卒就職機会における学校歴仮説とコミュニケーション能力-インターネット・パネル調査による計量分析の試み-

後藤美緒さんの報告では,「近代漫才の父」と呼ばれることになった秋田実が,ラジオ放送の創成期に,それまで低級とみなされていた「萬歳」を,家庭の団らんの場で聴くことのできる「二人漫談」,その後の「漫才」として,ラジオの普及とともに発展させた経緯を,1935年,1936年の資料を丹念に整理しながら,そこに,ひとりの教育エリートの役割を確認した内容となっている。

吉岡洋介さんの報告では,大卒就職者の就職において,コミュニケーション能力を考慮してもなお,学校歴と言われる選抜度の高い大学出身者ほど大企業や官公庁への就職機会が多いという仮説を立て,大学4年生500名を対象に,2015年6月時点と2016年4月時点にパネル調査を実施した。ロジスティック回帰分析の結果,コミュニケーション能力を統制しても学校歴仮説は支持され,コミュニケーション能力そのものは就職機会に影響するというよりも大学選抜度やクラブ参加と密接に関連しているとの明確な知見が示された。

各部会の司会者から,優れた報告として推薦をいただいた方々が他にもおられましたが,奨励賞選考委員会では,上記のお二人の報告が特に優れていると判断いたしました。

(大会奨励賞選考委員長 神原文子)

2018年度第69回大会若手企画部会:第二回打合せ会合(研究会)のご案内(2017.9.21)

2018年度第69回大会若手企画部会に関連した、第二回打合せ会合(研究会)についてご案内します。この第二回研究会は2017年9月21日(木)に、龍谷大学梅田キャンパスにて開催予定です。事前申し込みなどは不要ですので、関心のある方はお気軽にご参加下さい。
以下、企画者である志水洋人氏の告知文を転載します。

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第69回大会若手企画部会:〈語り〉に着目した調査研究の課題を考える
――〈病いの語り〉研究の検討を通して――

 主旨:社会学では、調査対象者の〈語り〉、すなわち、何らかの物語性をもって述懐されるところのものや、述懐するというその行為は、いわゆる質的調査において重要な位置を占めてきた。本企画の報告者らが専攻する医療社会学においても、〈病いの語り〉研究として緩やかに括られる多くの研究が、個人の経験の軌跡を分析単位とするこの視点をもって、医療社会学ひいては社会学一般に対して多大な貢献をしてきた。しかし一方で、こうした研究がしばしば「語りの特権化」(Atkinson 1997)をしているとする批判がある。具体的には、語られたものこそがその個人の「真の」経験を理解するための一段優れたデータとみなされたり、病いに関わる経験が自律的主体としての語り手による意味生成の側面に還元されその行為の社会的文脈が捨象されている、とする指摘である。このような指摘は、質的調査、とくにインタビュー調査に依る研究一般にも一定程度通底するような方法論的課題を提起している。本企画は、先行研究の検討と各々の登壇者の調査経験の報告を通して、上記のような批判がいかにして乗り越えられうるのかについて一定の道筋を示すことを一つの目的としている。(参考文献:Atkinson, P., 1997, “Narrative Turn or Blind Alley?” Qualitative Health Research, 7(3): 325–44.)

  • 企画者:志水洋人・上野彩(大阪大学人間科学研究科)
  • 報告者:未定(企画者を含む4~5名を予定)
  • 主催:関西社会学会
  • 協賛:医療社会学研究会・医療人文学研究会

第二回打合せ会合(研究会)のご案内

大会に先行して、公開の打合せ会合(研究会)を計5回開催予定です。つきましては、第二回打合せ会合(研究会)を、以下の日時・場所にて、行うこととなりました。どなたでも参加可能ですので、ぜひご関心のある方にご参加いただければ幸いです。

  • 日時:2017年9月21日(木)18:00~21:00
  • 場所:龍谷大学梅田キャンパス(〒530-0001 大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウェスト オフィスタワー14階)

2017年7月27日に行われた第一回打合せ会合(研究会)においては、本企画にあたって企画者が示唆を得た論文の主なものであるAtkinson(1997)をレビューした。今回開催する第二回では、Atkinson(1997)による上述のような批判を受けて2010年にSociology of Health & Illness誌(32巻4号)で組まれた特集を検討し、〈語り〉に着目した研究をめぐるAtkinson(1997)以降の論争を整理する。検討する文献は、具体的には以下のものである。

  • Thomas, C., 2010, “Negotiating the Contested Terrain of Narrative Methods in Illness Contexts,” Sociology of Health & Illness, 32(4): 647–60.
  • “Responses to Carol Thomas’s Paper on Narrative Methods”
    • Atkinson, P., 2010, “The Contested Terrain of Narrative Analysis: An Appreciative Response,” Sociology of Health & Illness, 32(4): 661–2.
    • Bochner, A. P., 2010, “Resisting the Mystification of Narrative Inquiry: Unmasking the Real Conflict between Story Analysts and Storytellers,” Sociology of Health & Illness, 32(4): 662–5.
    • Frank, A. W., 2010, “In Defence of Narrative Exceptionalism,” Sociology of Health & Illness, 32(4): 665–7.

第三回以降の研究会(登壇者ら自身の調査研究経験を交えた報告を予定)については、詳細が確定次第追ってご案内をいたします。

以上。

神奈川大学人間科学部・専任教員公募のお知らせ(2017.8.23〆切)

神奈川大学人間科学部より、専任教員(地域社会学)公募のお知らせが届きました。応募締め切りは、2017年8月23日です。
以下、概要を転載します。なお、応募を検討される方は必ず、同大公式WEBサイトで詳細を確認して下さい。履歴書などの提出書類の雛形も、リンク先よりダウンロードして下さい。

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  1. 学部学科等:人間科学部人間科学科
  2. 専門分野:地域社会学
  3. 担当科目:「地域社会学」、「地域社会貢献論」、「社会調査法(含む実習)AⅠ・Ⅱ」、 「人間科学専門ゼミナールⅠ・Ⅱ」、「卒業研究」、他
    • ※各学部の教育課程により、初年次教育科目や共通教養科目等並びに専門分野に関連する大学院科目を担当することがあります。また、その他大学、学部、大学院において必要と認めた業務があります。
  4. 職名:准教授又は助教
  5. 人員:1名
  6. 応募資格:博士の学位を有する者または取得見込みの者
  7. 提出書類
    1. 履歴書(写真貼付・本学所定書式)1部 ;「国籍」、「在留資格」、「在留期限」は記入不要です。所属学会、社会調査士等の専門分野に関連する資格を持っている方はご記載ください。
    2. 教育研究業績書(本学所定書式)1部;業績中査読のあるものは明記してください。
    3. 上記、履歴書と教育研究業績書の写し(コピー可) 各5部
    4. 主要な論文または著書5点(コピー可) 各5部
    5. 上記、主要な論文または著書5点の要旨(様式は任意、それぞれ1200字程度) 各5部
    6. 研究・教育についての抱負(様式は任意、2000字程度) 5部
    7. 応募者照会先 1部 ;応募者に関して問い合わせ可能な人物1名の氏名、所属、職位、連絡先(電話番号とメールアドレス)、応募者との関係を記載してください。
    8. 提出書類リスト 1部
      • 提出書類のうち3.~6.は1部ずつクリップ留めにするか、封筒等にまとめてください。
      • 1. 履歴書及び 2. 教育研究業績書の本学所定書式は http://www.kanagawa-u.ac.jp/employment/professor/fulltime/よりダウンロードしてください。
      • 博士の学位取得者は学位授与(博士)証明書またはその写しの提出を求めることがあります。
      • 提出書類は返却致しません。また、選考及び採用以外の目的には使用せず、選考終了後に責任をもって破棄致します。
  8. 応募締切日:2017年8月23日(水) 必着
  9. 選考方法:書類審査の上、採用候補者を複数名選び、模擬授業及び面談の機会を設けます。
  10. 採否通知:2017年11月末を目途に採否に関する通知をします。
  11. 採用予定日:2019年4月1日(2019年度の採用となります)
  12. 待遇:
    • 給与:本学規程による 休日:本学規程による
    • 勤務時間:本学規程による
    • 定年:3月31日現在で70歳に達したとき
    • 保険:健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険等完備 * 詳細は本学人事部にお問い合わせ下さい。
  13. 書類提出先:〒221-8686 横浜市神奈川区六角橋3丁目27番1号 神奈川大学 学長室気付 人間科学部長 瀬戸正弘宛
    • 電話:045-481-5661 (代)
    • 封筒の表に「人間科学部教員応募書類(地域社会学)」と朱書し、書留便にて送付してください。
  14. 問合せ先:同上

以上。

『フォーラム現代社会学』第16号(2017)目次

『フォーラム現代社会学』第16号(2017)の目次は、以下の通りです。

目次

  • 論文
    • 美容整形というコミュニケーション:外見に関わり合う女性同士(谷本奈穂)
    • 日本人の政治的疎外意識―政治的有効性感覚のコーホート分析―(伊藤理史)
    • 「行動する保守」運動における参加者の相互行為とジェンダー―非-示威行動の場での参与観察調査から―(鈴木彩加)
    • 葛藤する保守―市場制度への信頼と政府支出への支持―(池田裕)
    • 都市祭礼における「暴力」と規制―「スポーツ化」する岸和田だんじり祭―(有本尚央)
    • 教育期待の階層差生成過程に関する国際比較研究―反事実的アプローチを用いた1次効果と2次効果の分解―(白川俊之)
    • 男性性実践としての男性の暴力行為―メッサーシュミットの構造化された行為理論によって何が明らかにされ得るか―(尾﨑俊也)
  • 特集 戦争と軍事文化の社会学
    • シンポジウムの趣旨(吉田純)
    • ポピュラー・カルチャーにおける「継承」の過剰と脱歴史化―知覧に映る記憶のポリティクス―(福間良明)
    • 自衛隊研究の諸相:民軍関係と婚活(福浦厚子)
  • 書評
    • 大川清丈 著『がんばること/がんばらないことの社会学―努力主義のゆくえ―』(小林久高)
    • 李 洪章 著『在日朝鮮人という民族経験―個人に立脚した共同性の再考へ―』(金明秀)
    • 東谷 護 著『マス・メディア時代のポピュラー音楽を読み解く―流行現象からの脱却―』(谷本奈穂)
    • 金子 勇 著『日本の子育て共同参画社会―少子社会と児童虐待―』(栗岡幹英)
    • 金子 勇 著『「地方創生と消滅」の社会学―日本のコミュニティのゆくえ―』(筒井琢磨)
    • 中澤 渉/藤原 翔 編著『格差社会の中の高校生―家族・学校・進路選択―』(森田次朗)
    • 佐藤 裕 著『ルールリテラシー―共働のための技術―』(大川清丈)
    • (生き方編)伊藤公雄 他編/(死に方編)大村英昭 他編『とまどう男たち(全2冊)生き方編/死に方編』(秋庭裕)
    • 太郎丸博 編『後期近代の価値意識の変容―日本人の意識1973–2008―』(宍戸邦章)
    • 照井伸彦/小谷元子 他編/永吉希久子 著『行動科学の統計学―社会調査のデータ分析―』(伊達平和)
  • 学会活動報告
  • 諸規定
  • 編集後記(鵜飼孝造)

2018年度第69回大会若手企画部会について:〈語り〉に着目した調査研究の課題を考える――〈病いの語り〉研究の検討を通して

研究活動委員会より、2018年度第69回大会若手企画部会について、お知らせします。以下、企画者である志水洋人氏の告知文を転載します。
なお、本案内文の後半は、2017年7月27日(木)に龍谷大学梅田キャンパスで開催予定の研究会の案内も兼ねています。関心のある方は、あわせてご確認下さい。

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次回第69回大会では、以下に紹介する若手企画部会の開催が予定されています。本ページは、当部会の概要をご紹介した後に、当部会に向けた第一回打合せ会合(研究会)のご案内をするものです。

  • テーマ:〈語り〉に着目した調査研究の課題を考える――〈病いの語り〉研究の検討を通して――
  • 趣旨

社会学では、調査対象者の〈語り〉、すなわち、何らかの物語性をもって述懐されるところのものや、述懐するというその行為は、いわゆる質的調査において重要な位置を占めてきた。本企画の報告者らが専攻する医療社会学においても、〈病いの語り〉研究として緩やかに括られる多くの研究が、個人の経験の軌跡を分析単位とするこの視点をもって、医療社会学ひいては社会学一般に対して多大な貢献をしてきた。しかし一方で、こうした研究がしばしば「語りの特権化」(Atkinson 1997)をしているとする批判がある。具体的には、語られたものこそがその個人の「真の」経験を理解するための一段優れたデータとみなされたり、病いに関わる経験が自律的主体としての語り手による意味生成の側面に還元されその行為の社会的文脈が捨象されている、とする指摘である。このような指摘は、質的調査、とくにインタビュー調査に依る研究一般にも一定程度通底するような方法論的課題を提起している。本企画は、先行研究の検討と各々の登壇者の調査経験の報告を通して、上記のような批判がいかにして乗り越えられうるのかについて一定の道筋を示すことを一つの目的としている。(参考文献:Atkinson, P., 1997, “Narrative Turn or Blind Alley?” Qualitative Health Research, 7(3): 325–44.)

  • 企画者:志水洋人・上野彩 (大阪大学人間科学研究科)
  • 報告者:未定(企画者を含む4~5名を予定)
  • 主催:関西社会学会
  • 協賛:医療社会学研究会・医療人文学研究会

大会に先行して、公開の打合せ会合(研究会)を5回開催する予定。 第一回打合せ会合(研究会)のご案内 つきましては、上記の第一回打合せ会合(研究会)を、以下の日時・場所にて、行うこととなりました。

  • 日時:2017年7月27日(木)18:00~21:00
  • 場所:龍谷大学梅田キャンパス(〒530-0001 大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウェスト オフィスタワー14階)
  • 内容:本企画にあたって企画者が示唆を得た論文の主なものである上記文献(Atkinson 1997)の検討をしつつ、企画者二名が部会の趣旨を報告する。 どなたでも参加可能ですので、ぜひご関心のある方にご参加いただければ幸いです。 第二回以降の研究会については、詳細が確定次第追ってご案内をいたします。