2018年度の第69回大会は松山大学にお願いすることになりました。2018年6月2日(土)~3日(日)の日程で開催されます。
(会計・総務担当理事 黒田浩一郎)
Kansai Sociological Association
2018年度の第69回大会は松山大学にお願いすることになりました。2018年6月2日(土)~3日(日)の日程で開催されます。
(会計・総務担当理事 黒田浩一郎)
関西社会学会大会における優秀な報告に授与される関西社会学会大会奨励賞(第68回大会)が,下記の報告2点に決定されましたので,ご報告いたします。
後藤美緒さんの報告では,「近代漫才の父」と呼ばれることになった秋田実が,ラジオ放送の創成期に,それまで低級とみなされていた「萬歳」を,家庭の団らんの場で聴くことのできる「二人漫談」,その後の「漫才」として,ラジオの普及とともに発展させた経緯を,1935年,1936年の資料を丹念に整理しながら,そこに,ひとりの教育エリートの役割を確認した内容となっている。
吉岡洋介さんの報告では,大卒就職者の就職において,コミュニケーション能力を考慮してもなお,学校歴と言われる選抜度の高い大学出身者ほど大企業や官公庁への就職機会が多いという仮説を立て,大学4年生500名を対象に,2015年6月時点と2016年4月時点にパネル調査を実施した。ロジスティック回帰分析の結果,コミュニケーション能力を統制しても学校歴仮説は支持され,コミュニケーション能力そのものは就職機会に影響するというよりも大学選抜度やクラブ参加と密接に関連しているとの明確な知見が示された。
各部会の司会者から,優れた報告として推薦をいただいた方々が他にもおられましたが,奨励賞選考委員会では,上記のお二人の報告が特に優れていると判断いたしました。
(大会奨励賞選考委員長 神原文子)
2018年度第69回大会若手企画部会に関連した、第二回打合せ会合(研究会)についてご案内します。この第二回研究会は2017年9月21日(木)に、龍谷大学梅田キャンパスにて開催予定です。事前申し込みなどは不要ですので、関心のある方はお気軽にご参加下さい。
以下、企画者である志水洋人氏の告知文を転載します。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
第69回大会若手企画部会:〈語り〉に着目した調査研究の課題を考える
――〈病いの語り〉研究の検討を通して――
主旨:社会学では、調査対象者の〈語り〉、すなわち、何らかの物語性をもって述懐されるところのものや、述懐するというその行為は、いわゆる質的調査において重要な位置を占めてきた。本企画の報告者らが専攻する医療社会学においても、〈病いの語り〉研究として緩やかに括られる多くの研究が、個人の経験の軌跡を分析単位とするこの視点をもって、医療社会学ひいては社会学一般に対して多大な貢献をしてきた。しかし一方で、こうした研究がしばしば「語りの特権化」(Atkinson 1997)をしているとする批判がある。具体的には、語られたものこそがその個人の「真の」経験を理解するための一段優れたデータとみなされたり、病いに関わる経験が自律的主体としての語り手による意味生成の側面に還元されその行為の社会的文脈が捨象されている、とする指摘である。このような指摘は、質的調査、とくにインタビュー調査に依る研究一般にも一定程度通底するような方法論的課題を提起している。本企画は、先行研究の検討と各々の登壇者の調査経験の報告を通して、上記のような批判がいかにして乗り越えられうるのかについて一定の道筋を示すことを一つの目的としている。(参考文献:Atkinson, P., 1997, “Narrative Turn or Blind Alley?” Qualitative Health Research, 7(3): 325–44.)
第二回打合せ会合(研究会)のご案内
大会に先行して、公開の打合せ会合(研究会)を計5回開催予定です。つきましては、第二回打合せ会合(研究会)を、以下の日時・場所にて、行うこととなりました。どなたでも参加可能ですので、ぜひご関心のある方にご参加いただければ幸いです。
2017年7月27日に行われた第一回打合せ会合(研究会)においては、本企画にあたって企画者が示唆を得た論文の主なものであるAtkinson(1997)をレビューした。今回開催する第二回では、Atkinson(1997)による上述のような批判を受けて2010年にSociology of Health & Illness誌(32巻4号)で組まれた特集を検討し、〈語り〉に着目した研究をめぐるAtkinson(1997)以降の論争を整理する。検討する文献は、具体的には以下のものである。
- Thomas, C., 2010, “Negotiating the Contested Terrain of Narrative Methods in Illness Contexts,” Sociology of Health & Illness, 32(4): 647–60.
- “Responses to Carol Thomas’s Paper on Narrative Methods”
- Atkinson, P., 2010, “The Contested Terrain of Narrative Analysis: An Appreciative Response,” Sociology of Health & Illness, 32(4): 661–2.
- Bochner, A. P., 2010, “Resisting the Mystification of Narrative Inquiry: Unmasking the Real Conflict between Story Analysts and Storytellers,” Sociology of Health & Illness, 32(4): 662–5.
- Frank, A. W., 2010, “In Defence of Narrative Exceptionalism,” Sociology of Health & Illness, 32(4): 665–7.
第三回以降の研究会(登壇者ら自身の調査研究経験を交えた報告を予定)については、詳細が確定次第追ってご案内をいたします。
以上。
神奈川大学人間科学部より、専任教員(地域社会学)公募のお知らせが届きました。応募締め切りは、2017年8月23日です。
以下、概要を転載します。なお、応募を検討される方は必ず、同大公式WEBサイトで詳細を確認して下さい。履歴書などの提出書類の雛形も、リンク先よりダウンロードして下さい。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
以上。
『フォーラム現代社会学』第16号(2017)の目次は、以下の通りです。
目次
研究活動委員会より、2018年度第69回大会若手企画部会について、お知らせします。以下、企画者である志水洋人氏の告知文を転載します。
なお、本案内文の後半は、2017年7月27日(木)に龍谷大学梅田キャンパスで開催予定の研究会の案内も兼ねています。関心のある方は、あわせてご確認下さい。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
次回第69回大会では、以下に紹介する若手企画部会の開催が予定されています。本ページは、当部会の概要をご紹介した後に、当部会に向けた第一回打合せ会合(研究会)のご案内をするものです。
社会学では、調査対象者の〈語り〉、すなわち、何らかの物語性をもって述懐されるところのものや、述懐するというその行為は、いわゆる質的調査において重要な位置を占めてきた。本企画の報告者らが専攻する医療社会学においても、〈病いの語り〉研究として緩やかに括られる多くの研究が、個人の経験の軌跡を分析単位とするこの視点をもって、医療社会学ひいては社会学一般に対して多大な貢献をしてきた。しかし一方で、こうした研究がしばしば「語りの特権化」(Atkinson 1997)をしているとする批判がある。具体的には、語られたものこそがその個人の「真の」経験を理解するための一段優れたデータとみなされたり、病いに関わる経験が自律的主体としての語り手による意味生成の側面に還元されその行為の社会的文脈が捨象されている、とする指摘である。このような指摘は、質的調査、とくにインタビュー調査に依る研究一般にも一定程度通底するような方法論的課題を提起している。本企画は、先行研究の検討と各々の登壇者の調査経験の報告を通して、上記のような批判がいかにして乗り越えられうるのかについて一定の道筋を示すことを一つの目的としている。(参考文献:Atkinson, P., 1997, “Narrative Turn or Blind Alley?” Qualitative Health Research, 7(3): 325–44.)
大会に先行して、公開の打合せ会合(研究会)を5回開催する予定。 第一回打合せ会合(研究会)のご案内 つきましては、上記の第一回打合せ会合(研究会)を、以下の日時・場所にて、行うこととなりました。
大阪経済大学情報社会学部より、専任教員公募のお知らせが届きました。応募締め切りは、2017年9月7日です。
以下、概要を転載します。なお、応募を検討される方は必ず、同大公式WEBサイトで詳細を確認して下さい。履歴書などの提出書類の雛形も、リンク先よりダウンロードして下さい。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
以上。
広島大学大学院総合科学研究科より、専任教員公募の案内が届きました。応募締め切りは、2017年7月19日です。以下、概要を転載します。
なお、本公募は女性研究者限定のものです。応募を検討される方は必ず、同大公式WEBサイトで詳細を確認して下さい。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
広島大学大学院総合科学研究科では下記のような専任教員の公募を行っています。
なお本件は女性研究者に対象を限定した公募です。ご注意ください。その他、担当科目、応募資格、提出書類などの詳細情報は下記の大学サイトで公募要領をご確認ください。
https://www.hiroshima-u.ac.jp/employment/kyoinkobo/souka
香川県綾歌郡宇多津
以下、概要を転記します。応募を検討される方は、必ず同町公式WEBサイトをご確認下さい。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
宇多津町では、地域資源の効果的な保全及び活用を目的に宇多津町を対象とした研究事業に対して助成を行っております。少額の助成金ですが、宇多津に関わる研究でしたら、ジャンルを問いません。
※案件の内容を審査の上、助成を決定します。
詳細は下記のアドレス、宇多津町ホームページをご覧ください。
http://town.utazu.kagawa.jp/
以上。
雑誌『新社会学研究』より、論文公募のお知らせが届きましたので、転載します。同誌は毎号、公募で特集を組んでおり、今回の第三号は「今、地域を考える」です。なお、エントリーの締め切りは2017年11月11日、審査を通過した場合の論文投稿締め切りは2018年1月28日となっています。
詳細は、以下を確認して下さい。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
『新社会学研究』論文公募のお知らせ
新曜社から2018年秋に刊行される『新社会学研究』第三号にて特集「今、地域を考える」、具体的には
〈地震など大規模自然災害や高齢化少子化による人口変動、激変し拡張し続けるネット環境など多様な次元から影響を受け日常生活が変貌し続けている現在、私たちは他者と共に在る空間として地域をどのように経験しているのでしょうか。従来の地域社会論などでは捉えきれない「地域での生」がすでに現代には溢れています。こうした「地域での生」を捉えるために社会学は何ができるのでしょうか。現代の地域を解読するためにどのような理論や方法が創造し得るのでしょうか。具体的な事例分析にせよ理論的方法論的検討にせよ、従来の地域社会論や地域研究の枠に囚われない枠を超えていく独創的で自由な発想の論文エントリーをぜひお願いいたします〉
という主旨で掲載論文を募集します。
論文題目、概要、独創的な主張点等を2000~2500字でまとめ、氏名、所属、連絡用アドレスを記したエントリーシート(書式自由)をPDF形式、メールのタイトルに必ず【公募エントリー】と記し、メール添付にて、『新社会学研究』編集同人事務局へ送って下さい(nekotaro[アットマーク]center.konan-u.ac.jp)。〆切は2017年11月11日。
一次審査通過者の論文〆切は翌年1月28日。
【編集同人】小川博司、樫田美雄、栗田宣義、好井裕明、三浦耕吉郎。
以上。